スクールアイドル同好会の今後
各ソロ回9話を終えて、同好会の今後の方針を固めることとなった今回の10話。
今回掘り下げられたのは、それぞれの課題と向き合い軸足を固めた9人の「今後」と、そしてやはり高咲侑(と上原歩夢)について。
合宿自体は閑話休題感がありましたね。
ともかく方針としては、「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のライブを行う」ことが主軸で、じゃあどんなライブにするか?を煮詰めていました。
つまり、虹ヶ咲がライブを主催するということですよね。
もちろん学校内のイベントでステージを設けることは可能だと思いますし、皆もそんなイメージをしていたのではないでしょうか。
しかし一人、全く異なるスケール感で考えていたのが、侑ですよね。
これはおそらく、前回の果林のステージ、ダイバーフェスという3000人規模のイベントを、ただ一人観客席から体験したことがきっかけでしょう。
高咲侑自身の「大好き」
今回の10話では侑が何か思い悩むシーンや、意味深な間や表情が多く見られます。
例えば、「ライブでどんなステージにしたいか?」をそれぞれが言い合う場面、愛に「ゆうゆはどんなライブ見てみたい?」と振られる場面。
「私は、みんなのステージが見られるだけでトキメいちゃう」
と、一見侑らしい意見に聞こえるのですが、ちょっと意味深な間を感じてしまいます。
これは単純に、「ただライブをやる」ことと、侑の中に漠然とイメージされていた「スクールアイドルフェスティバル」との差に、もやもやしていただけでしょうか。
夜の音楽室のシーンでは、明確に言葉にしていますね。
「…みんな、凄いな。自分のやりたいこと、しっかりわかってて。……私も、なにか…」
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会をサポートするマネージャーとして、自分にできることを模索していました。
もしくは、ダイバーフェスでの果林や演劇祭でのしずくのライブを見て、こんなに凄い人たちにもっと貢献したいという、焦りみたいな気持ちかもしれません。
そして爪弾くのはやはりCHASE!。なぜならこの曲こそが、高咲侑にとっての「トキメキ」の始まりなので。
また、それに導かれるのもやはりせつ菜でした。
ピアノの上達が見える侑ですが、そういえばメンバーの曲を全員分作曲しているのでしょうか。
璃奈と一緒にPVを編集した、みたいな発言はあったと思いますが……。
いや別に、作中における「この曲誰が作ったの?」問題にいちいち解答する必要は全く無いと思いますが、中途半端に「作曲担当感」を出すなら、そういうスキルはちゃんとあります的な描写はほしいですよね。3話で弾いていたCHASE!には、真姫や梨子のような説得感はなかったですし。
そして意味深な伏線ぽく聞こえるのが、やはりせつ菜のこの台詞ですよね。
「いつか侑さんの「大好き」が見つかったら、今度は私に応援させてください」
高咲侑自身の「大好き」。やはりこれに向き合う必要がありますよね。
そしてこの答えこそが、私がアニメ版虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会に求めているもとだと言えるかもしれません。
高咲侑の答え「スクールアイドルフェスティバル」
まさかここに繋がってくるとは思いませんでした。
多分これが今回所々で侑が悩んでいた「自分のやりたいこと」の具現化なんだと思います……多分。
スクールアイドルフェスティバルといえば、ご存知スマホゲーム「スクフェス」と「スクスタ」のタイトルにも使われている単語であり、スクスタ内においては実際に虹ヶ咲が参加することになる「スクールアイドルの合同イベント」としても存在します。
参加の経緯やイベントの正体自体はまるで違いますが、アニメ版でも「スクールアイドルフェスティバル」が登場しました。
今更なんですが、考えてみればこの路線は当然だったかもしれません。
なぜなら彼女たち、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会はまさに、このスクールアイドルフェスティバルから生まれた存在なのですから。
しかしアニメにおけるそのイベントの実態は全く異なるようです。
それを企画・主催することこそが虹ヶ咲の、高咲侑の使命であるようなので。
虹ヶ咲を導きスクールアイドルフェスティバルへの参加を漕ぎ着ける「あなた」ではなく、虹ヶ咲のメンバーと共に歩み、スクールアイドルフェスティバルを創るのが「高咲侑」なんですね。
1話の記事でも書いたのですが、やはりこのアニメの命運を分けるのは高咲侑の決断だと思います。
[getpost id=”756″]それぞれのスクールアイドルが、悩み、苦悩の末新しい自分を手にし、輝き出す「今までの」スクールアイドルの物語であれば、10人目である高咲侑は必要ありません。
だからこそ、この物語に彼女が存在する意味、意義みたいなものを私は求めていました。
それはスクールアイドルではない、高咲侑だからこそ感じられる、導けるものだと思っていました。
今回彼女が導き出した「スクールアイドルフェスティバル」という答えが、それに足るものになるのか、そしてアニメも終盤ですがどういった結末を迎えるのか、今から非常に楽しみです。
というかもう10話だし、2期……あるよね?
上原歩夢のすれ違い
今回の10話、語らなくてはいけないことがもう一つありますよね。
もちろん、上原歩夢の感情です。
まず、侑にとってせつ菜が「特別」であることは、まあ残念ながら真実ではあるんですよね。
侑がスクールアイドルという「トキメキ」を知ったきっかけであり、彼女の原点ですから。
もちろんこれは侑だけでなく、せつ菜DIVE!により新しい世界を知ったメンバーも居ますよね。
それほどまでに優木せつ菜というスクールアイドルが、虹ヶ咲においての堂々たるフロントランナーであるという、これは間違いのない事実でしょう。
では、同じ様にせつ菜のライブを見てスクールアイドルになった上原歩夢はどうなんでしょうか。
侑と同じくせつ菜のCHASE!からトキメキを知った歩夢ですが、それでも彼女がスクールアイドルになる決心をしたのは、高咲侑の存在ですよね。
上原歩夢にとっては、どうしようもなく、「高咲侑」が原点なんです。
だから、今回の10話で歩夢がしているのは、全て侑との「再確認」なんです。
あのときああだったよね、あのときこう言ってたよね。すべて過去の言動を掬っているだけです。
しかし人は変化します。
特に、様々な個性と触れて、高咲侑はどんどん他の「トキメキ」を見つけてしまった。
なのに自分だけが侑との過去に縛られているような感じ、ではないでしょうか。
もちろん歩夢の感情をジェラシーなんていう一言で済ませるつもりはありません。半分はそうでしょうが。
ともかくこれが、本来の主人公・センターたり得た上原歩夢の新たな課題として描かれる筈です。
まとめ
「スクールアイドルフェスティバル」という大きな目標を掲げて終わった10話ですが、次回は再び上原歩夢回となりそうですね。
11話がそうなると、スクールアイドルフェスティバルを成功させて万々歳で終了ーというわけにはいかなそうなので、やはりスクールアイドルフェスティバルに向けて、俺たちの戦いはこれからだエンド→2期発表が一番キレイな気がします。今の所は。
なんだかんだ私は歩夢(というかゆうぽむ)が大好きなので、11話どう落とされるのか非常に楽しみです。
ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会感想記事
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