さて、ようやくここまで来たと言うか。
初期から様々予想されていた諸々をやっと回収したと言うか。
ともかく、「ここまでは予想通り」みたいな展開にようやくたどり着いたような心境です。
それでは今回の9話を振り返ってみましょう。
央人の過去と悪者
ついに興梠博士の忘れ形見として、佐藤ひなにたどり着いた央人少年。
博士の研究の目的も、ひな自身であることも明かされます。
ついでに明らかになったのは央人の過去ですね。
なまじネットワークの技術に強かったのと、家庭環境の悪さから強いコンプレックスを抱いているようです。
自分(の技術)を悪用しようとする自己中心的な両親。
そして少年を保護し、(おそらく)技術を提供させていたフェンリル。
央人はまあ雇われみたいな立場だったので、最初から悪役という感じではなかったですが、今回出てきたように、CEOも意思決定をした国も、悪役とは言い切れないですよね。
いや、物語というか視聴者が感情移入する陽太サイドからしたら立派な「悪役」なんですが、自分たちが守るべきものを守るための意思決定に過ぎないですよね。
フェンリルは一企業として、国を脅かす存在の方針を一任できない。
上層部は、扱いきれない技術のリスクを考慮して、国民を守る責任がある。
もちろん、守るのは自身の地位や名声も含まれるでしょうし、自分以外の誰かが圧倒的勝者となりうること自体は看過できないというのも事実でしょう。
しかし人間とは、そして社会とは往々にしてそういうもんですから。
佐藤ひなに搭載されているコンピューターがこの世界を変えかねない、見方によっては超危険な因子であることも、また事実です。
まあ彼らの存在の善悪はどうでもいいんですが。
「これから」のお話
要するに、この「神様になった日」は、
一人の天才が作り上げたスーパーコンピューターが、今の人類の技術レベルに対してオーバーテクノロジーすぎて危険です。
しかしその技術は一人の難病の少女が健やかに生きるために使われています。
彼女が生存することで、世界は一定の危機に脅かされ、(おそらく)彼女を殺すことでしかその機器は取り除けません。
さあ、どうする?
というお話だったんですよね。
しかしここまでは、今回ひなが自身の結末をそう悟っていたように、ある程度「わかっていた」ことではありますよね。
これまでの8回で敷かれてきた伏線は、大体ここに収束する感じでした。
私は最後まで「佐藤ひな=AI説」がしっくりこない派だったんですが、正しくは「量子コンピューターを不全な脳の代替にしている」人間だったんですね。
まあそれで、今までの超常の説明がつくかと言われればちょっと疑問なんですが、央人少年曰く可能らしいので、そういうことにしておきましょう。
少し残念だったのは、「世界の終わり」の正体が、結局「ひなにとっての世界の終わり」に言い換えられちゃったことですね。
ここからどうやって世界滅亡まで至るのか楽しみだったんですが、普通に「勘違いしておった」らしいです。
もしかすると央人がひなにたどり着けない未来があったのかもしれませんが……それを含めてひなが「予測」していると思いますし。
まあ何が言いたいのかというと、未来を知る全知の神がいて「結末が決まっている物語」なんですよね、これって。
陽太の感動的(?)な告白シーンの中でも、人類が自分の存在を容認しないことを知っていたひな。
陽太と逃げても無駄なことも、これから自分がどうなるかも、全て知っているわけですよね。
それってマジでつまらないじゃないですか。
神様になった日の真骨頂は、まさに「これから」どうなるかなんですよね。
まあベタなところでいえば、路線としてはこの「決められた結末を覆す」物語なんでしょうが。
望みがあるとすれば央人ですよね。一緒に仕事をした同情からか、央人はフェンリル社?のスーパーデバイスを奪われませんでした。
全てを知る神といっても、その実は真の超常ではなく、天才が作り出した演算装置です。
その天才に迫れるとしたら央人の技術と……陽太は無力な高校生でしかないですが、どうなるんでしょう。
まとめ
今回EDがなく映画だっけ?みたいなエンドロールが流れましたが、正直な感想としては
「神様になった日、これから面白くなるの?」という感じです。
今までの感想記事で粗くはありますが、考察してきた事、本当は私の予想を遥かに上回る真実であってほしかったです。
しかしそうではなかったものの、冷静に考えればこの物語のサビはこれからだということに気づきました。
次回で10話。あと3話でどんな結末を見せてくれるのか、楽しみにしています。
神様になった日感想記事
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