【ネタバレなし】アニメ呪術廻戦の「知っていれば10倍楽しめる」ポイント5つを解説!!

週刊少年ジャンプにて大人気連載中のダークアクション漫画『呪術廻戦』。

2020年10月から放送開始となったTVアニメ放送も大好評を受け、今週から待望の第2クール『京都姉妹校交流会編』にも大きな期待が寄せられています。

 

今回の記事では、原作ファンはもちろん新規ファンを大量に魅了した第1クールの「見落としがちだけど重要な」「理解しているとより楽しめる」ポイントを5つ紹介していきます。

主にアニメ放送から呪術廻戦を知った人原作も読んでいるけど設定の読み込みに自身がない人におすすめです!

 

ハック
※この記事ではアニメ呪術廻戦13話までのネタバレを含みます。

タクオ
アニメ放送分以降の展開や情報のネタバレはありません。
第1クール(1~13話)までご視聴の方は是非読んでみてください!

呪術廻戦の魅力

本題のポイントに入る前に、この呪術廻戦の魅力、そして「楽しみ方」について説明させてください。
アニメを視聴した方ならわかると思うのですが、呪術廻戦の魅力といえば、派手かつ巧いバトル描写強くてカッコいい魅力のあるキャラクター、そして王道少年漫画としての要素を外さず含んでいるところだと思います。
最近流行りの「シリアステイスト」が豊富で、少年漫画としては異色な感じもしますが、感覚的に視聴できる王道要素とテンポ感を備えています。
これらの特徴がこの作品を人気作たらしめたことは疑いようもないですが、原作勢の私が思う呪術廻戦の本当の魅力は、これらの影に隠された『理屈っぽさ』にあると考えています。
呪術廻戦には少々小難しい設定や能力などが数多く存在します。
わかりやすいところで言えば、「最強」筆頭の術師・五条悟の持つ『無下限呪術』
簡単に言えば、術者に触れるあらゆるものが「無限」に阻まれる、という超強い防御能力なのですが、この術式にも「理屈」があります。
もちろんこれもアニメ内で説明していますが、おそらく99%の人が理解していないでしょう。
しかし、それでいいのです。
術式の仕組みや理屈が正確に理解できていなくても、
「えー五条悟にはどんな攻撃も効かないんだ、最強じゃん!」
ということがわかればいいのです。
これが先程言った、小難しいことがわからなくても感覚的に視聴できる、という魅力です。
この他にも数多くの難解な設定が存在しますが、原作者の芥見下々先生は、自分で創ったこの世界の設定を非常に忠実に守ることを意識しています。
さらに言えば、丁寧に練られているのは、能力や世界観の設定だけでなく、目まぐるしく展開されるストーリーや伏線にもそれが言えます。
だから非常に「理屈っぽい」んです。
繰り返しになりますが、しかしそれこそがこの呪術廻戦の真なる魅力であり、ということはつまり、
実は複雑に練られているこれらの設定をきちんと読み解いていくことで、呪術廻戦を更に楽しめるのです!
ということで、長くなってしまいましたが本題に入ります。

ポイント①等級の感覚

理解しておくとより呪術廻戦が楽しめるポイント、その1つ目は「等級の感覚」です。
呪術廻戦に登場する術師や呪霊には、それらの強さをわかりやすく表現するための「等級」が存在しますよね。
”特級”呪霊とか、”一級”術師とか言うやつです。
これらの強さの感覚をより鮮明に理解しておくと、普通のバトル展開や新キャラの出す存在感も違って見えるでしょう。
等級の説明は、作中では第3話で伊地知さんがレクチャーしています。

©芥見下々/集英社 呪術廻戦1
さらに伏黒が補足で、「本来なら呪霊と同等の術師が任務に当たる」と言っています。
それは第10話で追加説明されている通り、呪霊の等級は術師の等級より低めに設定されているからです。
つまり、二級術師は二級呪霊に勝ってあたりまえ、というようなランク付けをされているわけです。
ちなみに登場キャラのほとんどは公式サイトのキャラクターページにて等級が公開されています。
実績のない術師だと基本的に4級として入学しますが、東京校の1年で言えば野薔薇が三級、伏黒が二級。京都校で言えば伏黒に絡んできたマッチョ(東堂)が一級です。
この関係性を第7話で真依がこう表現しています。
「2級術師として入学した天才も、一級の東堂先輩相手じゃただの一年生」
これは実は非常にわかりやすい感覚を示していて、二級と聞けばそんなに強いイメージはないかもしれませんが、高専の一年生が二級なら「天才」と称されます。
しかしそんな伏黒も、(本気じゃないとはいえ)東堂に一方的にボコられていたことから、二級と一級では更に大きな壁があることがわかります。

東堂葵(一級術師)

もう一つわかりやすいサンプルが、アニメ後半で登場した一級術師の七海と、特級を冠する五条と呪霊たちの比較です。
おそらくこれはTVアニメ化されないであろう、呪術廻戦の前日譚・第0巻『東京都立呪術高等専門学校』の情報ですが、『特級』を冠する術師はわずか4人しかいないのです。
その内の一人が、もちろん五条悟。
特級とは呪術界の能力評価で測れない、規格外の存在なのです。
つまり、呪術師の目指すべき到達点は、実は特級ではなく一級術師なのです。
その一級術師である七三脱サラの七海建人。
術式は地味ながらも、継ぎ接ぎ呪霊の真人相手に強キャラオーラを保ったまま活躍しました。
しかしその一級の七海ですら、生まれたばかりの真人に1vs1では敵わなかったでしょう。
真人を含め、五条と戦った火山頭の漏瑚や漏瑚を助けた森の呪霊も特級です。
特別な特級を除いた、術師の最高戦力であるはずの一級術師ですら、知恵と狡猾さ、そして強力な術式を持つ特級呪霊を相手取ることは困難なのです。
そう、この呪術界の術師と呪霊のバランスは、圧倒的に術師の人材・戦力不足であることがわかります。
そのバランスを一人で取り持っているのが、「最強」こと特級の一角、五条悟なんですけどね。
その『特級』のランク付けも、曖昧な部分はもちろんあります。
第8話で伏黒が「東堂は特級を倒したことがある」という事例に触れ、「特級に勝てる一級はいるにはいる」と言っています。
もちろん先程も言ったように、術師側の等級のほうが高く設定されてあるので、一級術師は特級呪霊に近い実力を持ちます。
状況や術式の相性次第では特級を撃破できることもあると思います。
しかしこの事象の示す本質はそこではありません。
同じような例として、第4話で宿儺と宿儺の指で成長した特級仮想怨霊の戦いがあります。
宿儺の指で呪力を得た特級を、歯牙にもかけず屠った宿儺は、こう言い放ちました。
「我々は共に『特級』という等級に分類されるそうだ。俺とオマエがだぞ?」
これはつまり、こうも一方的な実力差がある二者ですら同じ特級に分類されるのだから、人間どもの定めた物差しなどアテにならん。ということです。
(ちなみに原作では「俺とオマエ」の「オマエ」は「虫(オマエ)」というルビ表記)

特級呪霊(虫)

そしてその真なる意味は、同じく特級である五条が語っています。
第7話、楽巌寺学長に物申すシーンです。
「これからの世代は『特級』なんて物差しじゃ測れない」
このセリフが全てを物語っています。
学生の身ながら急成長中の若い術師たち。
そしてなにより、宿儺という爆弾を抱える前代未聞のイレギュラー・虎杖悠仁の存在。
術師と呪霊、どちらも大きな時代の変化に呑まれ、まさに世界が変わっている最中の物語だということですね。

ポイント②術式反転と反転術式

これはもう本当にややこしい作品の専門用語です。
あまりにもややこしいので単行本で原作者の芥見先生も補足説明を差し込むレベル。
アニメ勢の方は「ナニソレ?」と思うかもしれませんが、ちゃんとアニメ放送でも登場しているワードです。
まず、呪術廻戦には『術式反転』と、『反転術式』という名称は似ていますが異なる2種類の呪法があります。
これらはめちゃくちゃややこしい上に本編ではろくに説明もありません(が、登場キャラはさらっと使う)。
この二種類の呪法を解説していきます。

反転術式

まずは『反転術式』の方から。
反転術式は簡単に言えば「呪力による治癒」です。
回復術式だと認識しておけば問題ないと思います(正確には『術式』ではないですが)。
第6話で虎杖に修行をつける五条が説明していますが、呪力の源は「負の感情」。これを練り上げ、操作して術式を発動させます。
「負の感情・エネルギー」は体を癒やすのに向かないため、「正のエネルギー」に変換する必要があります。
イメージでいうと、負の感情である「ー(マイナス)」を正のエネルギーである「+(プラス)」に変換するために行う式
「マイナス(呪力)×マイナス(呪力)=プラス(正のエネルギー)」
これを反転術式といいます。
本編で初めて登場したのは第4話、体の主導権を奪った宿儺が、特級呪霊を倒す際に無意識に虎杖の腕を治しています。
後の第5話で、伏黒が腕の生えた虎杖の体を見て「宿儺は反転術式が使えるんだ」と認識しています。
反転術式には向き不向きや練度が顕著に表れ、宿儺のように一瞬で腕を生やすレベルの反転術式使いはそういません。
先程も言いましたが、『反転術式』とは言いますが厳密には呪力操作の類で、『術式』ではありません。
つまり術式と違って、生まれもって使える・使えないが決まっているわけではなく、誰でも習得できる可能性があります。
可能性はありますが、これまた特殊な才能が必要で、実際に使える術師は数少ないです。
例を上げれば高専の医療担当の家入硝子。

家入硝子

硝子は数少ない優れた反転術式の使い手で、実際に11話で真人戦で負傷した七海が「家入さんの治療を受ける」と言っていますね。
あれも外科手術ではなく反転術式によるものです。
ちなみに、肉体を持つ術師と呪霊では治癒の難易度が遥かに違います。
体が呪力の塊である呪霊は、この反転術式を必要としないので欠損した部位などを簡単に修復できます。
4話で宿儺に四肢をバラバラにされた特級呪霊(虫)がすぐに手足を生やしたのはそういうことです。
(体の形をボコボコ変える真人もまた別。反転術式は必要ないが、そもそも肉体ではなく魂を操作しているので)
しっかり読み解くならこういう設定。
反転術式は肉体を治癒できる(正のエネルギーを生む)呪力操作法で、使える人は少ない。
さらに他人を治せる反転術式使いはかなり貴重なのです。

術式反転

続いて『術式反転』。こちらはもっとレアです。

術式反転は反転術式を使える人にしか使えないからです。

 

本編に登場したのは第7話、強襲してきた漏瑚を五条が返り討ちにするバトルシーンです。


「「収束」「発散」この虚空に触れたらどうなると思う?

術式反転――『赫』」

©芥見下々/集英社 呪術廻戦7話

このシーンですね。

指先から発せられた強力な衝撃波により、漏瑚は吹き飛ばされてしまいます。

 

「え?五条の術式は触れるものを究極に遅くする防御系じゃないの!?」

と感じた方は鋭いです。その通り。

しかし五条が放ったこの技『赫』こそが術式反転。

術式反転とは、反転術式によって生み出された正のエネルギーを術式に流し、その術式効果を反転させる呪法です。

すなわち、五条に近づくに連れ「収束」する無限を、反転させることで「発散」したわけです。

これにより衝撃波のような攻撃に使用しているのが『赫』ですね。

 

反転術式と術式反転は、使う人こそ少ないですが、おそらくアニメ本編でも補足説明されないので知っておくとキャラクターたちの会話にストレスがなくなると思います。

(基本的に作中キャラは説明のない専門用語もバンバン使うので)

 

 

 

 

ポイント③縛りと術式の開示

次に紹介する「縛り」という概念も、非常に抽象的な設定なのですが、漫画的表現を上手く理屈に合わせた面白い設定です。

まずは「縛り」について確認していきます。

本編で初めて登場したのは、第6話で虎杖の肉体復活を持ちかける宿儺の提案です。

「信じる信じないの話ではない。これは「縛り」誓約だ。
守らねば罰を受けるのは俺」

「利害による縛り。呪術における重要な因子の一つだ」

芥見下々/集英社 呪術廻戦2
呪術界において術師や呪霊同士のあらゆるやり取り――交渉や取引、そして術式の制限に至るまで適応される裏ルールがこの「縛り」です。
例えばこのとき宿儺と虎杖はとある契約を交わしました。
①「契闊」と唱えたら1分間体を明け渡す
②この約束を忘れること
(③その間誰も傷つけない)
これが宿儺が提示した条件、そして代わりに虎杖の心臓を治すことを対価に差し出しました。
その後虎杖が納得したルールで宿儺が勝利し、この制限での縛りが適応されています。
この契約に適応された縛りはおそらく、両者が契約の内容を守ることで、その契約を強固なものにし、両者が契約を違反することへの罰を強めているのだと思います。
これは虎杖が有利な取引内容に見えますが、宿儺にとっては虎杖の肉体が必要になり、虎杖は自分が危険な存在と化すなら生き返るべきではないと考えているので、この契約で成り立っているのでしょう。
簡単に言うと、条件や制約によるデメリットを科すことで、もう一方のメリットを底上げする、という裏技です。
損得の差し引きによる調整、これが「縛り」の正体です。
縛りの最もわかりやすい例が、目に見える呪力・術式関連。
これは9、10、11話で七海が説明してくれています。
真人に追い詰められた七海が、18時を過ぎると急に呪力が跳ね上がった描写があったと思います。
あれも七海が自分に科している「縛り」です。
おそらく、
「勤務時間(勤務開始から8時間)の自身の呪力を制限する代わりに、それ以降の呪力を飛躍的に向上させる」
という縛りでしょう。
このように縛りとは、契約者の意思次第でかなり解釈に自由度が与えられています。
そんな縛りの面白い使い方が「術式の開示」です。

術式の開示

定時を過ぎて呪力が上がった七海が次にしたことは、自身の術式を真人に開示したことです。
それに対し真人は、「術期の開示……本気だね」と称しています。
つまり術式を自ら開示することは本気を出していると言ってもいいでしょう。

七海建人

その説明は真人戦前の改造人間戦で虎杖にレクチャーしています。
「”手の内を晒す”という”縛り”が、術式効果を底上げするのです」
まさにこの通り。
自ら不利になる情報をあえて開示することで、術式の効果を底上げするというメリデメのトレードオフ。
この仕掛が「面白い」のは、漫画的な表現の視点です。
呪術廻戦のような能力バトルモノでは、複雑な能力や難解な能力、初登場となる能力を「読者に説明しなくてはいけません」
そのため、「なぜか登場キャラクターが自身の能力の秘密をペラペラと喋りだす滑稽な図」がメタ的な視点として読者に映るわけです。
もちろん、こんなことは漫画として当然のあるあるだし、「ヒーローの変身中に攻撃しろよ」理論ではあるのですが、どうしてもリアル志向の強い作品だとネックに感じてしまいます。
それに巧いこと理屈をつけているのが、この「術式の開示による縛り」です。
「術式効果をわざわざペラペラ喋ること」が、そのキャラクターにとって利する行為であるならば漫画の読者への説明も兼ねつつ、展開の演出として使えますよね。
こういった設定を理解しておけば、キャラの能力プレゼンにも冷めずに楽しめると思います。
とはいえ、全てのキャラがこの縛りを使っているわけではないので、そこは注意してください。
タネが割れるとおしまいな術式とかであれば、開示することによるデメリットがでかすぎたりしますからね。

ポイント④真人と宿儺の狙い

アニメを見ていて改めて思ったことがあります。
至極当然なのですが、盛り上がってるバトルシーンのモノローグって聞き飛ばしがちだよね、ということ。
虎杖VS真人の白熱のバトル中、真人は自分の計画や狙いをあれこれ(心の内で)喋りながら戦っていますが、アニメ勢として見ていたときに
「これ初見で理解できるかな?」と疑問を持ったのでここで少し解説します。

夏油傑(謎の呪詛師)

まず前提ですが、徒党を組んでいる怪しげな呪霊一味の目的の一つが、「宿儺を仲間に引き込むこと」です。これは宿儺であって虎杖ではありません。
この際に重要な前提が、虎杖と宿儺間で交わされた「縛り」は、宿儺以外誰も知らないという点です。これは術師側も呪霊側も同じ。
それを踏まえた上で、宿儺を内に飼う虎杖が、なぜか肉体の主導権を維持しているという状態。
そこで真人が画策したのが、「虎杖↔宿儺間で宿儺優位の縛りを科す」という状況です。
ここまでは真人本人もそう語っています。
具体的には「危険を承知で宿儺の力に頼らせる」ということです。
宿儺の力に頼るということがいかに危険かは、4話5話の少年院での戦いが物語っています。
「身に余る私益をむさぼれば報いを受ける」
自分の都合で宿儺を表に出すと、肉体の主導権を奪われるわけですね。
これも「縛り」の一つでしょう。
肉体の主導権を虎杖が握る代わりに、自分の都合で宿儺の力を使えば肉体の主導権を奪われてしまう。
逆に言えば、真人は意図的にこの状況を作ろうとしたわけです。

真人(魂を操る人間の呪い)

そのためのアプローチ1つ目が、言わずもがな順平を目の前で変形させたことです。
虎杖にとって大切な人を傷つけることで、その人を治す力を求めて宿儺に縋るのでは、と予想しました。
実際目の前で順平を「無為転変」された虎杖は、「なんでもする」「俺のことは好きにしていい」と宿儺に助けを求めました。
真人のアプローチは的を得ていたわけですが、宿儺はこの提案を断りました。
虎杖の肉体を一瞬で完治させた宿儺ですが、真人曰く、魂の形を変形させる「無為転変」は反転術式で治せるものではないらしいです。
そのため真人は、宿儺であっても他人を治すのは専門外か?と、宿儺が自分に有利な縛りを断った理由を推測しているわけです。
これは実際には、真人の知らないところで既に交わされている虎杖ー宿儺間の縛りで宿儺が満足しているからでしょう。
単純に表に出ることが宿儺の目的ではないようです。
続く本命のアプローチは、虎杖の目の前で囚われた生徒や七海を殺すことです。
「殺したいほど憎い相手を殺せないとき 彼は宿儺に頼るだろうか」
こういうことですね。
しかしこの狙いの欠点は真人が自覚している通り、虎杖より強いことが前提だということ。
そしてこの目論見は、真人の失態と宿儺の不機嫌によって失敗に終わりました。

ポイント⑤真人の感謝と敗因

ではその真人の失態・ミスとはなんだったのでしょうか。
それはあの場に居たイレギュラーな戦力、宿儺を読み違えていたことです。
真人は渾身の領域展開以前、虎杖に一度「無為転変」を発動させています。
無為転変は触れた対象の魂の形を変える術式。そして真人の術式曰く、「肉体は魂に引っ張られる」
この理屈で「改造」されてしまうわけですね。
(術師は無意識に呪力で魂を守っているので、七海クラスであれば2,3回発動させる必要がある)
しかし虎杖の「魂」の内には宿儺がいる。
このとき自分の魂に触れられた宿儺は気分を害し「二度はない」と忠告しました。
「気安く俺の魂に触れるな」ということですね。
その「二度目」が起きてしまったのが、虎杖が真人の完成された領域展開「自閉円頓裹」に侵入したときです。
領域展開については五条と七海が丁寧に説明しています。
ここでも簡単に解説すると、術式を付与された閉じ込めることに特化した領域で、その領域内では付与された術式に必中効果が追加されます。
つまり真人の手で触れなければ発動できない術式「無為転変」を、領域内に入れさえすれば必中で発動させることができるという仕組みです。
七海が言っている通り、まさに「勝ち確」の技です。

自閉円頓裹(真人の領域展開)

真人が七海に対し悠長に「感謝」などをしている隙きがなければ、間違いなく七海はここで死んでいたでしょう。
その隙きが生んだ一手の不運が、虎杖の領域への侵入ですね。
領域内は基本的に、その領域を展開した術者にとって超有利な場なので、領域外から領域内に侵入するメリットは皆無といっていいでしょう。
虎杖はメリット云々関係なしに、七海を助けるためにこじ開けたという感じですね。
そして、虎杖に対しての「二度目の無為転変」が発動してしまった。
宣言通り、宿儺の逆鱗に触れた真人は大ダメージを負い、領域は解除され逃亡に迫られたというわけです。
これが最後の真人戦の詳細なのですが、ここまで理解できた方はもしかしたらこんな無粋な疑問を抱くかもしれません。
「領域展開って最強じゃん。最初から使えよ」
この意見は、実はある程度正しい理に適った意見なのです。
しかし領域展開にもいくつかデメリットはあります。
まず単純に、そもそも使える人が少ないこと
本編で登場した領域展開は4種、宿儺の「伏魔御廚子」、五条の「無量空処」、漏瑚の「蓋棺鉄囲山」、そして真人の「自閉円頓裹」。
領域展開は、「一級術師」の七海でさえ到達できなかった呪術の極地なのです。
そしてその奥義故の呪力消費量の多さ
呪力量というのは個人差がありますが、領域展開ほどの呪術は、そう何度も使えるものではありません。
ですので、1vs1の戦いで増援がなく大技を使っても問題ないとき、が妥当でしょうか。
あとは漫画的な都合です。
話を戻して、真人の場合はまた別の理由です。
それはこれまた単純に「あのタイミングで使えるようになった」というだけの話です。
七海が一度撃退したときに、真人のことを「生まれたばかりの幼い呪霊」だと言っていますが、まさにそのとおりで、真人はまだ進化の段階にありました。
呪術という概念的な力は、作中のキャラクターにとっても非常に感覚的なもので、こういった激闘や極限状態で「至る」ことが起き得ます。
虎杖と七海のラッシュに、今まで感じたことのない明確な「死」のインスピレーションを感じ、それをきっかけに呪術の真髄へと至ったのです。
真人が七海に贈った「感謝」はそのことに対してなんですね。

まとめ

理解しているとより呪術廻戦を楽しめるポイント解説、いかがだったでしょうか。

大好評を博しているアニメ呪術廻戦ですが、まだまだ始まったばかり。

これから展開される怒涛の展開や衝撃のストーリーを、より一層楽しめるようになれれば私も幸いです。

 

アニメ続編でも顕になる新情報や陰謀の真実、是非じっくりと考察してみてください。

きっとアニメを見返し、原作漫画も読みたくなること間違いなしです。

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