新感覚な異世界転生マンガ『ライドンキング』とは?
今注目を集めている新世代の異世界転生作品『ライドンキング』をご存知でしょうか?
『ライドンキング』は漫画雑誌『月間少年シリウス』にて連載中の『馬場康誌』先生による漫画作品です。
今回はそんなライドンキングの魅力をネタバレなしでご紹介します!
『ライドンキング』はどんな作品?
ライドンキングはいわゆる「異世界転生モノ」の作品です。
しかし斬新なのはその主人公。
異世界転生作品といえば、主人公はなんの取り柄もない高校生だったり、ニートだったり、はたまた引き込みや無職、おっさんなどどちらかといえばネガティブな属性を与えられていることが多いと思います。
そして転生先の異世界で勇者や英雄だったり、とんでもない能力を手に入れて異世界で大活躍する、という見ていて気持ちのいい逆転劇がスタンダードになっています。
しかしこのライドンキングは一味違います。
なんと転生する主人公は一国のトップ、大統領(おっさん)なのです。
おっさんとはいえ、あらゆる武道を修め戦争を勝ち抜いて国を独立させた、という実績を持つスーパーなおっさんです。
そんな主人公『プルチノフ』の生きがいは「騎乗すること」。
あらゆる動物や乗り物、戦闘機に跨り、ついには国まで乗りこなしてしまったプルチノフは、まだ見ぬ乗り物と少しの休暇を求めて大統領としての執務に忙殺する日々を送っていました。
そんなプルチノフがテロリストと交戦中、事故により命落とし――たと思いきや、異世界に転生し、まだ見ぬ生物と邂逅する――という物語です。
『ライドンキング』の魅力を徹底解説!!
おじさん主役の硬派な作風
ライドンキングの魅力は、まずはなんといっても硬派な作風ではないでしょうか。
硬派といっても、もちろん「異世界転生モノにしては」ですが、昨今のトレンドである長いタイトルや露出度の高いヒロインはいません(主人公は半裸ですが)。
コミックスの表紙も、「グリフォンにまたがる大統領(半裸)」と、とてもシンプルかつワイルドな破天荒さが見えます。
なにより主人公のプルチノフが落ち着きのあるおじさんだというのがいいですね。
異世界転生作品というと、似通った設定も多い中、この作風だけでも差別化ができていると思います。
とはいえ「しっかり異世界」
とはいえ、そんな一風変わった設定の作品ですが、この作品の「異世界」はそんな差別化された主人公周りの設定に逆行し、めちゃめちゃ作り込まれたよくある異世界設定なのです。
ほどよく中世風に、モンスターや獣人亜人、剣に魔法とわかりやすいファンタジー世界に、RPGゲーム要素が加わったような、意外にもしっかりした「よくある異世界」です。
しかしこの異世界の背景設定も雑なテンプレート感はなく、非常によく作り込まれている様子が伺えます。
単行本の最後には装備や魔法、アイテムの解説ページがあり、ゲーム感満載です。
ヒロインのキャラクター性
ライドンキングは、とにかく主人公プルチノフのキャラが濃いですが、登場するヒロインもプルチノフに負けない存在感を放っています。
ヒロインは、異世界に転生したプルチノフが初めて出会う2人の少女、「サキ」と「ベル」。
サキとベルはこの世界の冒険者で、目を引く美少女というわけではないですが(失礼)、怪しいおっさんに物怖じせずツッコミまくる胆力を持ち合わせています。
このプルチノフとサキとベル、3人の絡みと距離感がとにかく絶妙なのです。
3人の自然体なギャグのテンポが良すぎて、本当に小気味よいです。
プルチノフは(現実世界で)所帯持ちですし、おっさん×16,7歳の少女という年齢差で、恋愛感情というものが皆無なのも、落ち着いて見ていられます。
強いおじさん
舞台は異世界なので、当然モンスターや敵勢力が現れます。
それに対しプルチノフは、異世界に転生してなにか特別なチートスキルを与えられることはありません。
しかし、そんなおっさんのプルチノフを侮ってはいけません。
現実世界で身につけたCQCや武道、格闘術に加え、気を操る武術が「魔力」に変換され、めちゃめちゃ強いおっさんとして無双します。
現実世界ではトラックで突っ込んでくるテロリストを素手で撃退しますから、最初からチートクラスに強いというわけです。
『ライドンキング』の魅力まとめ
これらの要素の融合による新しい作風、それがライドンキングの魅力です。
「乗る」ことが生きがいの変態趣味な強いおっさん(大統領)
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クセのあるヒロインたちとの小気味よいギャグ
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しっかりと作り込まれた世界観設定、その異世界で起こる事件や陰謀の数々
こういった要素が見事に調和して、クセになる作風を生み出しているのです。
そんなライドンキングは、現在単行本4巻まで発売中!
巻数が少ないので集めやすく、しかし1巻あたりのボリュームは凄まじく、読み終えたあとの満足感は最高です!
ぜひこの機会に1巻、いや、全巻読んでみてはいかがですか?