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千束はいつから人工心臓?なぜ不殺主義になったのか 時系列と千束の過去を考察【リコリス・リコイル】考察

リコリス・リコイルのメインキャラクターにして未だその過去や来歴が不明瞭な千束。

今回は物語の時系列を整理して、千束の過去や特殊な主義について考察してみます。

 

行動変化の時系列

まずは時系列から整理してみます。

千束はマーダーライセンスを与えられたリコリスでありながら、ゴム弾やワイヤーガンといった特殊な非殺傷装備を用いて敵であっても殺さないという主義を掲げています。
なぜそうなったのか、いつからそうなのかを紐解いていきましょう。

 

時系列を整理する上で大きなターニングポイントになりそうな事件は、やはりこの2つでしょう。
ズバリ、「人工心臓移植」「旧電波塔事件」です。

まず確認されている事実として、10年前の旧電波塔事件では当時7歳の千束は現場任務にあたり電波塔を占拠していたテロリストを一人で制圧したとされています。
コレに関しては第8話で、千束以外のリコリスも動員されていたが、おそらく生き残ったのが千束一人であったため、このように報道を書き換えられた。
そして千束はたった一人でテロリストを制圧するも、真島が仕掛けた爆弾の起爆スイッチを作動させ、電波塔は爆破された、
この事件を機に負傷し、心臓を人工心臓に移植し、不殺となったと考えるパターン。つまり最初のターニングポイントが「旧電波塔事件」である見方があると思います。

が、これは明確に否定できます。
まず根拠1、千束は旧電波塔事件当時、既にゴム弾使用であったことが真島の口から語られています。
つまり不殺主義となる原因が電波塔事件ではなく、それ以前にあること。

根拠2として、当時7歳の子供であった千束がテロリスト相手に無双したとすれば、間違いなく千束の持つ才能――つまり「弾避け」が存分に発揮されていたということです。
千束のこの才能を十分に活かすためには、その反射神経に身体がついていくための「特殊な人工心臓」が必須だと考えられます。

つまり時系列的にはこうなります。

人工心臓・不殺主義(順不明)→電波塔事件

電波塔事件は千束の行動原理の変化では最後でなくてはいけません。

では次に考えなければいけないのが、
・千束はいつ人工心臓になったか
・千束はなぜ不殺主義になったか
この2つです。
ちなみに「千束がなぜ人工心臓を移植されたか」に関しては概ね明かされていますよね。
つまり、千束はアラン機関にその才能を見出されたアラン・チルドレンだからで、何らかの原因で心臓に難があった。
これはかなり幼い時期(少なくとも7歳以下)のハズなので、生まれつきなのかDAの任務でのものなのかは不明。
千束はアラン機関のことを「命の恩人」と呼んでいるので、千束(の才能)を助けるためにアラン機関が人工心臓を提供したということですね。

 

ちなみにこの千束に与えられた人工心臓も、かなり特殊なものであると考えています。(後に別記事で書く予定)

 

 

人工心臓と不殺主義のつながり

では僕の考察結論から書きますが、おそらく人工心臓の移植と不殺主義はイコールで考えるべきです。

つまり、千束は誰かに命を救われたから、誰かの命を奪いたくない。シンプルです。

アラン機関に人工心臓を提供される

命を救われたので不殺主義となる

電波塔事件でもゴム弾を使用した

こういうことです。

 

しかし、実はこの筋ではかなり無理があることが本編の描写から明らかになっています。

まず否定できる根拠として、千束はDA所属時代にちゃんと「殺しの仕事」をやっていたと思われるからです。
これがわかる描写は2つ。まず千束のゴム弾使用は、「電波塔事件のときにミカに作ってもらった」と言っているので、初使用がその任務だったはずです。
つまり人工心臓移植はそれより前であるはずなので、電波塔事件までのDA任務では通常装備を使用していた筈です。
「通常装備でも急所を避けて狙ったのでは?」という最もな指摘がありますが、ターゲットを生かして逃がすのはDA的にはかなりマズいので、おそらく千束が見逃しても他のリコリスが殺してしまったでしょう。

根拠2、OP映像で千束、たきな、フキのリコリス評価プロファイルが一瞬映されます。

©Spider Lily/アニプレックス・ABCアニメーション・BS11

これによると幼少時代が千束A+、たきなB+、フキAとなっており、現在は千束D-、たきなD-、フキAです。
どういうことがおわかりでしょうか?
これが何歳のものかは不明ですが、約10年経って普通成長するはずの評価値が、千束とたきなだけかなりランクダウンされていますよね。
その理由は明らかで、千束は「ターゲットを殺さない無価値なリコリス」で、たきなは「命令を聞かず独断専行をした無価値なリコリス」となったからです。
逆に言えば、幼少時代の千束はDAからも評価されていた。つまり、ちゃんと殺していたはずなんです。
(それにしてもフキがめちゃ優秀ですね。そしてそんな千束にも未だファーストのランクと自由を与えている楠木さんはやはり千束に甘い気が…。)

話を戻して、やはりこのことから千束は殺しの仕事の経験があると思います。
というか孤児として拾われリコリスとして育てられたのだから当然です。
そして幼少の千束はアランの目に留まるほどの才能を持っていた。ズバリ洞察力と反射神経です(これは正確にはまだ不明)。
ただ今のように軽々と弾を避けられるのは、パワード人工心臓による身体能力強化があってのことだと思うので、移植前は「やたら勘がいいリコリス」みたいな感じでしょうか。

しかし何らかの任務での事件か、生まれついてのものか千束は心臓に重大な問題を抱え、命の危機に瀕していた。
そこに現れたアラン機関(シンジ)が千束の才能を潰えさせない、更に有効に使えるようにと人工心臓を提供した。

余談ですが、シンジの目に千束が留まったのは、当時DA訓練教官だったミカとシンジが関係を持っていたからではないかと思います。
ただ、本編外ですが足立監督のインタビューでシンジが千束の「親」(血縁上に限らず)だと匂わせる発言があるので、もしかしたらそれ以前から千束とシンジは繋がっていたのかも?
でも手術の際に1度見ただけって言ってたし、やっぱ元々はミカに会ってるうちに千束が目についたセンかなー…。

あれ?なんで機密組織のDAに部外者のシンジが入れるんですかね??

 

ここからは最初に書いた結論に繋がり、人工心臓で生きながらえた千束は、リコリスでありながら誰かの命を奪うことを嫌がるようになる。
そしてミカに非殺傷装備の制作を頼み、それが完成したのが電波塔事件。というか手術後の千束の復帰初任務が電波塔事件ですかね。

まとめると時系列としては

①初期千束、バリバリ殺してDAからの評価も高い

②何らかの事件or生まれつき で心臓に難あり
おそらくミカ繋がりで会ったシンジ(アラン機関)に才能を見出され、人工心臓を授かる

③助けられたので不殺主義になる

④旧電波塔事件(ゴム弾使用)
こんな感じだと予想します。
③と④の間に殺しの通常任務はしていないと思います。
意見が分かれるとすれば、千束に人工心臓以前に殺しの経験があるかどうか、あたりだと思いますが。
今までリコリスとして散々人を殺してきておいて不殺主義は虫が良すぎる!!に関しては確かに気持ちはわかりますが、
リコリスとして育てられ命令に従う人生から、殺さなくても相手を制圧できるだけの力を自由に使うって意味ではまあアリかなーと思っております。
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