今「アニメ化まったなし」と期待されている、『小説家になろう』初のマンガ作品『薬屋のひとりごと』をご存知でしょうか。
今回はその『薬屋のひとりごと』の魅力を余すことなく紹介していきます。
薬屋のひとりごとは、2011年よりWEB小説投稿サイト『小説家になろう』にて掲載が開始され、書籍化は第9巻まで刊行されています。
また、コミカライズとしてビッグガンガンコミックスより、第7巻(2020年12月時点)まで刊行されています。
原作:日向夏(ヒーロー文庫/主婦の友インフォス)
作画:ねこクラゲ
構成:七緒一綺
キャラクター原案:しのとうこ
『薬屋のひとりごと』はどんな物語?
簡単に言うと、医学や薬学を用いて謎や事件を解いていくミステリー作品です。
しかしもちろん、それだけではありません。
この作品をヒット作たらしめる様々な要因を解説していきます。
中国を模した独特な世界観設定
まず第一に特徴的なのが、なんといっても世界観にあります。
舞台は昔の中国を模した帝国です。
モデルは「唐代」ですが、実在しない架空の国ですのでファンタジーなのです。
さらに原作者 先生曰く、
文化レベルは、十六世紀ごろにしておりますが、話のネタ的に、紙不足にさせたりすることもあれば、科学的知識は十九世紀ごろくらいまでなら使うようにしています。
らしいです。
この中国風の世界観やキャラ設定が、非常に強いファーストインパクトを与える一方、少し小難しい印象を与えてしまうかもしれません。
各用語やキャラの名前なども、馴染みがない分最初は少し困惑するでしょう。
しかし登場人物も多すぎるわけではなく、世界観を表す専門用語も頻出しますので、1巻を読めば雰囲気を掴めると思います。
また、今作のメインシナリオは「謎解きミステリー」なのですが、そこで用いられる謎やトリックもファンタジーな設定ではなく、我々現代人が理解できる現実的なものです。(作中の科学知識が19世紀ごろなので)。
魅力的なキャラクターたち
もちろん魅力的なのは、この特徴的な世界観だけに留まりません。
お次は登場するメインキャラクターについて紹介します。
主人公は、国の君主である帝(みかど)の子を成すための女の園「後宮」に務める下女(下働き)である少女「猫猫(マオマオ)」。
花街(現代でいう歓楽街)の薬屋で暮らしていた猫猫は、人攫いに誘拐され、後宮の下女として売り飛ばされており、女の園である後宮の雑用として働いていました。
そんな後宮で起こる謎や事件に巻き込まれ、薬屋として身につけた薬学や医学の知識を用いて解決していくのが、この猫猫です。
後宮は帝が子を成すための宮なので、国のトップの上級妃たち、身分の高い人やその侍女たちが住みます。
つまり、みな容姿端麗な美女なのです。
そんな中、主人公の猫猫は顔のソバカスが特徴の、胸のない痩せ型。
この時代で評価されている「女性の魅力」とはかけはなれた容姿なのです。
実は隠れた美少女なのですが、自身の容姿や男には興味を持たず、薬の調合や実験(毒や人体)好きのマッドサイエンティストな面もあります。
薬や毒への旺盛な好奇心と冷静さ、ときに苛烈さと無鉄砲さ、そして少しの正義感。
彼女が巻き込まれていく数々の事件には目が離せません。
そしてもう一人の主人公である男が「壬氏(ジンシ)」。
壬子の特徴を簡単に説明すれば、「ミステリアスなイケメン」です。
その端麗過ぎる容姿は作中でも様々な表現で持て囃され、かつ「高位の役職」であること以外謎が多い人物です。
猫猫の薬学知識に目をつけ、宮内の謎や事件に猫猫をけしかける当人でもあります。
天女の微笑みと蜂蜜の声で、数多の女性から求められる壬氏ですが、自分を毛虫を見るような目で警戒する猫猫にいつのまにか惹かれていき――
みたいなラブストーリー要素もあります。
帝国が舞台とあれば、身分の差による恋愛の壁なんかも、この作品の見どころかもしれません。
『薬屋のひとりごと』の魅力
さきほど紹介した通り、この作品の魅力は、謎や事件を薬学や医学で解決していくミステリーを土台に、独特な世界観が絶妙に融合して出来上がったものだと思います。
帝国の宮廷、トップの帝、帝の寵愛を受ける4人の妃、謎のイケメン、続く難事件……。
ドロドロとした政治的、愛憎的なサスペンス要素と、薬師によるミステリ、そして女としての生き様。
目を引く世界観と魅力的なキャラクターたちで紡がれる、この唯一無二の斬新なミステリ作品は、『薬屋のひとりごと』でしか味わえないものです。
ぜひこの機会に第1巻、読んでみてはいかがでしょうか。
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無料期間は12月10日までですので、ぜひこの機会に1巻を読んで、その世界観に触れてみてください!
そうすればそのまま全巻まとめ買いまったなしです!